変位センサの正しい選び方を知ろう!

変位センサの正しい選び方を知ろう!
現在の計測や工程管理については、ほとんどの部分で電子化されてきました。
また計測されたデータは、コンピューターなどによって処理されることが普通のこととなっています。
したがって様々な工程管理などにおいても、コンピューター処理を前提としたような構成となるようになってきました。
このような電子機器の中で、物体の位置変化の様子を調べるものを変位センサーといいます。
この変位センサーには、作動距離や測定原理などによっていくつかのタイプのものがあります。
計測を行う際には、それぞれの状況に適した物を選ぶことが必要です。
これはその選び方についての解説を行います。
最も動作距離が長いものに、光を用いたものがあります。
このような物の場合には、比較的長距離でありかつ電場や磁場の影響を受けないような計測を行うときに用いられます。
極めて遠い距離の短いものとしては、金属内に発生する渦電流を利用するものがあります。
このようなものを利用する際には、渦電流が発生するような金属製のものの変を調べる場合に限られることになります。
変位センサにまつわる基本用語とその意味について
変位センサを正しく取り扱うには、それにまつわる基本用語を知っておくことが大切です。
購入を検討する際に変位センサのスペックを確認および比較しますが、その時に把握しておきたい用語が分解能です。
測定対象となる物とセンサが静止した状態における、測定値のバラつきを指します。
数値のバラつきが少ない、すなわち結果のムラが少ないものほど分解能が良い・高いと表現されます。
センサの範囲をフルスケール(F.S.)と呼び、単位は通常はミリメートルです。
リニア出力においての、理想直線に対しての誤差を直線性といいます。
また出力の変動量を温度特性と呼んでおり、フルスケールがかかわる要素の1つです。
なおリニア出力もしくはアナログ出力は、計測した結果を電流・電圧に変換して出力する機能を指す用語です。
レーザー光を信号としてデジタル認識するための要素を、受光素子といいます。
PSDや映像素子であるCCD、CMOSなどがその一例です。
分解能について詳しく見ていくと、センサが静止しているときの数値のバラつきの幅を静止分解能、対象物やセンサ自体を移動させたときの数値の幅を移動分解能と区分けしています。
鏡やガラスなど表面が均一かつ滑らかな物体であるほど、移動分解能が小さくなり静止状態にほぼ近くなります。